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導入・展開

Tanium パートナーと進める自走化 — 押さえておきたい4つの観点

大手製造業 情シス課長との対話で振り返る、Taniumパートナーと進める自走化への道のり

「Tanium を導入したあと、ちゃんと自社で回せるんでしょうか」── 検討中の方からよく伺うご相談です。多機能なプラットフォームと聞いて、自走まで持っていけるか漠然とした不安を抱く方は少なくありません。

結論からお伝えすると、安心して進めていただいて大丈夫です。Tanium の周りには、Tanium 社・既存ユーザー・認定パートナーが連動するコミュニティが業界として育っており、ユーザー企業が単独で全部を背負う構図にはなりません。

その中で、自走化までの道のりを進めるときに押さえておくと安心な4つの観点を、これまでの導入支援を振り返りながら対話形式で整理しました。

お断り: 本記事に登場する「佐藤さん」は架空のペルソナであり、実在の特定個人・組織ではありません。これまでにご支援させていただいた複数のお客様の検討〜運用プロセスを再構成した、典型的な人物像です。対話形式の読み物として展開しますが、観点や進め方は実務経験に基づいた内容です。

登場人物

登場人物 — 情シス課長 佐藤さん(架空のペルソナ)と元タニウム社 TAM 天野(筆者)
登場人物 — 情シス課長 佐藤さん(架空のペルソナ)と元タニウム社 TAM 天野(筆者)

佐藤さん(架空のペルソナ) 大手製造業(従業員 8,000 名規模)情報システム部 セキュリティチーム課長。5〜8名のチームで約 1 万台の端末を管理しており、国内拠点に加えて一部海外拠点も管轄している。Tanium は導入プロジェクトを走り切り、現在は活用フェーズに入っている。

天野(筆者) ザッツイット株式会社 代表取締役。前職のタニウム合同会社と現職を通じて、累計100万台を超えるエンドポイント環境の支援に携わる。本記事では、佐藤さんと一緒に進めてきた立場として、自走化までの観点を振り返る。

「自走できるかな」と感じていた頃

自走への不安と、Tanium 社・ユーザー会・認定パートナーが連動して支える業界の構図
自走への不安と、Tanium 社・ユーザー会・認定パートナーが連動して支える業界の構図

佐藤さん: 検討段階のとき、正直に言うと「Tanium って多機能で、自社で本当に回せるかな」と漠然とした不安がありました。製品の力強さは伝わるんだけれど、それを使いこなしている自分たちの姿が、なかなか想像できなかったんです。

天野: それ、本当に多くの方に伺います。検討段階で誰しも一度は感じる感覚だと思います。

佐藤さん: ただ、いろいろ動いてみると、Tanium 社、認定パートナー、既存ユーザーがそれぞれの立場で関わってくれる構図があると分かってきたんですよね。Tanium Converge やユーザー会で出会った方からは、リアルな運用の話を伺えた。「ひとりで抱えなくていいんだ」と分かってからは、肩の荷がぐっと軽くなりました。

天野: Tanium 社のウェビナーやトレーニング、Tanium Converge、ユーザー会、エンジニア同士が情報交換するコミュニティ── 業界として支え合う場が、いくつも動いています。検討中の方も Converge やセミナーには参加できるので、検討段階から自然に触れていただけます。

佐藤さん: それを知ってから、「Tanium を選ぶこと」自体への不安はずいぶん早くに消えました。むしろ、その先の「自走に向けて、どう進めるか」のほうに頭を使えるようになりました。

天野: その流れで一緒に整理してきた観点が、これからお話しする4つです。検討中の方や、これからプロジェクトを始められる方の、目線合わせの材料になれば、と思います。

観点 ① — 課題と目標を言語化する

課題と目標を言語化する — 機能の多さに惑わされず、解決したい課題から逆算する
課題と目標を言語化する — 機能の多さに惑わされず、解決したい課題から逆算する

佐藤さん: 一つ目は、自社の課題と目標を言語化することです。Tanium って機能が多いから、検討段階だと「あれもできる、これもできる」となりがちで。当時、私は機能の多さに気を取られて、「うちは何のためにこれを入れるんだっけ」が薄くなりかけていました。

天野: 機能の多さは Tanium の強みである一方、検討中の方の頭を一時的に混乱させる側面もあります。だからこそ、何を実現したいかを最初に揃えるのが入り口になります。

佐藤さん: 「うちが本当に解決したいのは何ですか」「3年後にどんな状態になっていたいですか」と、いろんな角度から問いを投げてもらえたのが、結果的に大きかったです。社内で考えるとどうしても既存の業務に引っ張られて、視野が狭くなる。第三者の目線で整理を手伝ってもらえると、本質に戻れるんです。

天野: ここはご自身のチームだけで進めても整理は可能ですが、Tanium 社のセミナーや活用事例、既存ユーザーの導入経験談、パートナーが手元に持っている事例── そういった外の情報を借りると、自社にとっての優先順位が見えてきやすくなります。

こうしておけば安心: 機能の多さに惑わされず、自社の課題と目標を、第三者の視点も借りて言語化する。これが揃っていると、その後の機能選定・運用設計・KPI 設計が一本筋通った形で組み立てられます。

観点 ② — 運用設計と既存運用を擦り合わせる

運用設計と既存運用を擦り合わせる — 残すところと変えるところを両側から整理
運用設計と既存運用を擦り合わせる — 残すところと変えるところを両側から整理

佐藤さん: 二つ目は、運用設計です。Tanium を入れると、これまでの運用フローを Tanium 視点で見直す場面が必ず出てきます。私はうっかり「既存の運用をそのまま Tanium に乗せ替えれば早い」と考えていたんですが、それだと Tanium の良さが活きないことを途中で気づきました。

天野: 既存の運用は既存ツールに最適化されているので、そのまま当てはめると効率が落ちることが多いんです。とはいえ、すべてゼロから作り直すのも現場が止まる。残すところと変えるところを、現場感覚を持つ社内メンバーと、Tanium に詳しい方の両方の目線で擦り合わせるのが、いちばんスムーズです。

佐藤さん: 既存運用への愛着って、社内だと言い出しにくいんですよね。「これは変えたほうがいい」と私一人で言っていたら止まっていた議論も、外から「Tanium ではこう組むのが定石です」と整理してもらえると、社内の空気が変わる。これは本当に助かりました。

天野: 多くの導入現場で「どこを残し、どこを変えると無理がないか」のパターンが蓄積されています。Tanium 社の事例、既存ユーザーの体験談、エンジニア同士で共有されるノウハウ── これらを上手く取り入れると、自社にとっての落としどころが見つけやすくなります。

こうしておけば安心: 既存運用は、残すところ・変えるところを整理すると決める。社内と外部の両方から見て、無理のない移行ストーリーを作れば、現場が前向きに動けます。

観点 ③ — 他システムとの連携を設計する

他システムとの連携を設計する — Microsoft や ServiceNow などと組み合わせて業務基盤に
他システムとの連携を設計する — Microsoft や ServiceNow などと組み合わせて業務基盤に

佐藤さん: 三つ目は、他システムとの連携です。Tanium って単独で完結させるよりも、社内の他基盤と連携させたほうが活きるんですよね。私は最初、Tanium のことだけ考えていましたが、Microsoft の Entra ID や Intune、ServiceNow と組み合わせることで、運用フローがぐっと効率的になりました。

天野: ここは検討中の方にぜひ知っておいていただきたいポイントです。Tanium は API も豊富で、他システムとの連携を前提に設計されています。資産管理は ServiceNow と、ID 統制は Microsoft と、というように連携させていくと、各システムの強みが組み合わさって、企業を支える強力な業務基盤になります。

佐藤さん: ただ、これって Tanium だけ詳しくてもダメで、Microsoft や ServiceNow 側にも明るい必要がある。社内でそこまで揃えるのは大変なので、横断的な目線を借りられたのはありがたかったです。

天野: 連携先のシステムにもよく触れている方と組むと、現実的な落としどころが見つけやすくなります。社内の Microsoft / ServiceNow 担当チームを巻き込みながら、必要に応じて外の知見も取り入れる、というのが定石です。

こうしておけば安心: Tanium を業務基盤の一部として捉え、連携先のシステムも視野に入れて設計する。連携が決まると、Tanium が単なる管理ツールから、組織全体の運用基盤に格上げされます。

観点 ④ — 自走に向けたナレッジ移転と人材育成を進める

自走に向けたナレッジ移転と人材育成 — 外部支援から徐々に内製化する道筋を最初から描く
自走に向けたナレッジ移転と人材育成 — 外部支援から徐々に内製化する道筋を最初から描く

佐藤さん: 四つ目は、最後にして一番大事だと思っているところで、自走に向けたナレッジ移転と人材育成です。Tanium を入れた直後は、正直、外部の支援なしには回りません。でも、ずっと外部依存だと、いつまでたっても自社の力にならないんですよね。

天野: そうですね。最終ゴールは、自社で回せる体制です。外部の支援は伴走しつつ、徐々に "卒業" を見据える存在であるのが健全です。

佐藤さん: うちの場合、Tanium 専任の社内メンバーを最初に2名決めて、立ち上げ期は手厚く伴走してもらいました。半年経ったあたりから、徐々に手離れさせていく形で。段階的に内製化する道筋を最初から一緒に描いてくれたのが、本当に大きかったです。

天野: ここは取り組み方が分かれるところでもあります。最後は自走を目指す、という前提を検討段階で目線合わせしておくと、後で「結局ずっと依存しないと回らない」という状態を避けられます。

佐藤さん: あと、Tanium 社のトレーニングや認定資格、ユーザー会での情報交換も併用しました。コミュニティ全体で知識を補強する構図にできると、特定の個人や組織に依存しすぎない、健全な体制が作れる。

こうしておけば安心: 最終ゴールは自走、外部支援は卒業を見据えて伴走、という前提を最初に共有する。Tanium 社のトレーニング・ユーザー会・外部支援を組み合わせれば、無理なく内製化に向かえます。

振り返って — コミュニティに支えられて、安心して進められる

振り返り — コミュニティに支えられて、4つの観点で自走まで安心して進める
振り返り — コミュニティに支えられて、4つの観点で自走まで安心して進める

佐藤さん: こうして振り返ると、Tanium を選んだあと自走まで進められたのは、業界全体で支える構図があったから、だと改めて思います。Tanium 社、既存ユーザー、認定パートナー、Converge やユーザー会のような場── どれか一つに依存するのではなく、複数の支えを使い分けながら進められたのが大きかったです。

天野: そして、その中で4つの観点を押さえながら進めていく。社内の現場感覚と外の知見がうまく噛み合えば、Tanium の良さは確実に引き出せます。

佐藤さん: これから検討される方には、安心して Tanium を選んでください、と伝えたいです。そのうえで、自社の課題と目標に合わせて、相談できる相手を見つけて、一緒に進めていく。それだけで、ずいぶん見通しがよくなります。

まとめ — 押さえておきたい4つの観点

まとめ — 4つの観点の全体像
まとめ — 4つの観点の全体像

これから Tanium を導入される方が、自走化までの道のりで押さえておくと安心な4つの観点を、改めて整理します。

  1. 課題と目標を言語化する
  2. 運用設計と既存運用を擦り合わせる
  3. 他システムとの連携を設計する
  4. 自走に向けたナレッジ移転と人材育成を進める

どれも、社内の現場感覚と外の知見の両方があると進めやすい観点です。Tanium 社の公式情報、Tanium ユーザー会で共有されるノウハウ、認定パートナー各社の支援を組み合わせれば、業界コミュニティ全体で自走化を支える構図が出来上がります。

これから検討される方へ

Tanium の周りには、Tanium 社・既存ユーザー・認定パートナーで形成されるコミュニティが業界全体で動いています。Tanium 社のウェビナー・トレーニング、Tanium Converge、ユーザー会、認定パートナー各社のセミナー── ご相談先や情報源の選択肢はたくさんあるので、まずは気軽に複数の窓口に話を聞いてみるところから始めてみてください。

ザッツイット株式会社も、検討段階から構築・運用定着・自走化までを伴走できるパートナーの一社としてご相談を承っています。元タニウム社 TAM の天野が代表を務めており、Tanium 社や既存ユーザーコミュニティとも連携しながら、業界全体で支える構図の中で、お客様の自走化を一緒に進めていきます。お気軽にお声がけください。

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